バンといえばトヨタの「ハイエース」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。特に仕事で道具や資材等を運ぶ人や企業に重宝され、根強い人気を誇る車ですね。
中古でも人気が高く、中古車において大きな節目である10万キロを突破しても元気に走り続けてくれるタフさもその人気の一因となっています。

私も仕事で乗っていましたが、ものすごい快適で大好きな車でした。
本記事ではそんなハイエースの魅力や、中古車市場での人気具合などについて記述しています。
中古車市場での人気具合や狙い目について
また、走行距離10万キロが中古車にとってどういった数値であるか以下の記事でも紹介しています。
トヨタ ハイエースってどんな車?
商用車として使用されることも多く、今や日本におけるバンタイプの車両の代表格となっているハイエースについて、まずは詳細を紹介していきます。
ハイエースの概要と種別
ハイエースは日本の自動車メーカーであるトヨタにて製造・発売されているキャブオーバー型(エンジンの上に運転席がある構造)の乗用車です。
初代(H10系)の発売は1967年で、そこから2代目(H20~40系)、3代目(H50系)、4代目(H100系)、とモデルチェンジを重ね、現在の形である5代目(H200系)に至っています。
各グレードなどによりに形状(ボディ長・ボディ幅、室内高)や、エンジンタイプ(ガソリン・ディーゼル)、駆動方式(2WD・4WD)が選択できるようになっており、使用目的によって幅広いニーズに応えることができるため、商用車・自家用車ともに人気が長く続いています。
※トランスミッションはすべて6速オートマチック
2022年現在の現行型は、以下のように3種に分類されています。
WAGON(ワゴン) → 3ナンバータイプの10人乗り車両
COMMUTER(コミューター) → 2ナンバータイプの14人乗り車両
それぞれのタイプの中に、標準グレードの「DX」と、上位グレードの「GL」が用意されています。

ちなみにWAGONはDX、GL以外に、10人乗りでCOMMUTERと同じくスーパーロング・ハイルーフ・ワイドタイプのグランドキャビンというグレードがあります。
人気のモデルは?
現行の5代目は、2004年のフルモデルチェンジ後、マイナーチェンジを重ねる中(1型から始まって、現在は6型)でモデルを増やしてきました。
その中で、アウトドア用に使用したいユーザーも増え、WAGONのようなより広い室内への需要が高まってきてはいるものの、ハイエース自体がベースグレードのVAN DXでも全長4695mm、全幅1695mm、全高1980mmと一般的な車両の中でもかなり大きい部類に入るので、広い積載面積を確保することができます。
そのため、コスパや商用車として利用しやすさが考慮され、やはりVANタイプは一番多く、中でも200HスーパーGLの標準ルーフのモデルが高い需要があるようです。

ハイルーフやスーパーロングはスペックが高い分、駐車場の確保にも一苦労しそうですね。笑
実際に乗っていた当時の感想
私はVANのディーゼル車を使用させてもらっていました。業務上、器材や道具を車内に積載することが多かったため、この積載部の広さにかなり助けられました。
加えて、実際に乗ってみるとあの大きな車体とは裏腹に意外と取り回しがしやすく、ワンボックスらしい長方形の形状のおかげで、運転の中でノーズ長に悩むようなことがなく、かなり楽に運転ができていました。

正直、当時乗っていたセダンの自家用車よりも運転は全然楽でした。笑
この車両の売りである積載部の広さは、VANタイプでも仕事での運搬はもちろんアウトドアや引っ越しなどでも十分に活用できると思います。
また運転の際の視点が高くなるため、周囲を見渡しやすく長距離での移動も比較的楽に行うことができていたので、私物であれば遠距離移動が伴うイベントにも使ってみたいと感じていました。

私は仕事で毎日200Km以上移動していましたので、この車種でなければ長くは続けれらなかったと思います...。
中古車市場での人気具合や相場について
新車購入時には乗員人数やボディタイプなど幅広い選択肢が設けられ、公私共に活躍の場が多くあるハイエース。当然中古車市場でもその需要は高く、多くの取引がなされています。
中古車市場での人気具合
人気の高さをうかがえるのが、中古車となってもその価格が落ち辛い(=価値が下がりにくい)という点です。
そもそも、中古車はそのほとんどが業者オークションと呼ばれる車を取り扱う業者間で売買される市場を介し、実店舗でユーザーへ販売されます。
この業者オークションでは、車業者が日々取り扱う数多くの車種・車両情報をもとに価格の相場が定められ、売買が行われています。
つまり、「〇〇という車種は、このくらいの状態なら購入希望者はこのくらいの金額まで払うだろう。」という需要と供給のリアルなバランスで金額が設定されていきます。
その市場において、ハイエースは特に分かりやすく需要と供給がマッチしており、その丈夫さ(走行距離あたりの不調・不具合の少なさ)も相まって、ある程度走っているからと言って金額を下げずとも、売れてしまう(欲しがる人がいる)のです。

ハイエースは値段が落ち辛いことで有名です。逆に言えば、あるスペックに対する相場より明らかに相場が安い場合は問題を抱えている可能性が高いため、用心しましょう。
人気の理由
日本国内における人気の理由は上記でも紹介した通りですが、それとは別に国外においてもハイエースは需要が高いのです。
日本国内における中古車は、自販連(日本自動車販売協会連合会)や日本中古車輸出業協同組合の統計を見ると、その約3割程が海外へ輸出されていることがわかります。
特にコンゴ民主共和国やザンビア、ウガンダなど、発展途上国からの需要が高く多くがそれらの国へ輸出されています。
輸出対象となっている各国で法律の変更に伴い車両の状態によって人気は変動しているものの、物資の移動用の一定以上の積載量があり、比較的寿命も長いハイエースはやはり買い求める人が多いようですね。
また、ハイエースといえば盗難されやすい車種としても有名です。
日本損害保険協会が発表している自動車盗難事故実態調査では、盗まれている件数の多い車種ランキングで常に上位を獲得してしまうほど盗まれています。

皮肉にもその盗難された多くの車両は、上記のような需要の高い海外へ輸出されてしまうそうです...。
こういった事情からも、ハイエースがいかに海外でも人気があるかということが伺えます。
中古車の狙い目
用途にもよりますが、やはりVAN スーパーGLの標準サイズタイプが人気で、中古車両のボリュームゾーンとしては、200~300万円あたりが狙い目と言えます。
ハイエースにおいては需要の高さはリセールの高さに連動しやすいです。今後の乗り換えを検討する中で、より良い方向に動くことを考えた場合、人気の車種を選んでおくのがベストですので、せっかくこの車種にするのであればこの点は抑えておきたいところです。
ハイエースに限らず、より高価買取を狙うのであればオークション代行サービスを使った売却方法もおすすめです。以下の記事で詳しくまとめています。
また、スーパーGLは下位グレードのDX(GLパッケージを含む)と差別化を図るため、内装の質感がより乗用車向けの仕様となり、居住性の高い仕上がりとなっているため、特に自家用車として使われる方へおすすめです。
まとめ
使いやすく、需要も常に高いハイエースは物の価値が変動しやすい昨今のおいては公私ともに重要な存在となるでしょう。
また、自家用車としても使う場合でも多くの優れた点がある車種なので、車を乗り換える際は、筆頭とは言いませんが候補の1つとしてもカウントし、試乗や積載部の確認をしてみるとよりその良さを実感できるかもしれませんね。
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