車をピカピカにするための方法として、従来は「ワックス」を使用する人が多くいました。
今でもワックスを使用して車のボディをキレイにする人は少なからずいますが、今はボディを保護する選択肢が増えたため、施工することによって具体的にどういったメリットを得られるのかピンと来ない人もいます。
なので今回は、ワックスの持つ特徴や、ガラスコーティングの違い等について記述していきます。
ワックスとガラスコーティングの性能の違い
それぞれに適している環境
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そもそもワックスとは
少し昔まで、車のボディをピカピカにする方法とえばワックスが一般的でしたが、今はたくさんのボディ保護の方法が出てきました。
なのであまり馴染みのない人もいるかもしれませんので、まずワックスの特徴を紹介します。
ワックスとは油分によるボディ保護剤
本来のワックスは、ヤシから採取されるカルバナロウという「ろう」によって、車のボディ上に保護被膜を形成する保護剤です。

物によっては石油をベースに生成されるものもありますね。
ワックスを使用することでボディに艶を出すことができたり、撥水の効果を持たせることでボディが汚れにくくなるという性質を持っています。
施工方法としては、洗車後に塗布した上で、余剰分を拭き取るといった従来のスプレータイプのコーティングのような形式となっています。
ただしワックスは乾くと白くなり、この拭き取りが雑になってしまうと塗りムラとしてボディに残ってしまいますので、施工は丁寧に行う必要があります。
種類
ワックスは大きく分けて3種類に分類されます。
半練りタイプ
スプレータイプ
固形タイプ
最も艶が出るタイプですが、防汚性は低く、こまめにメンテナンス(定期的な塗り直し)を行わなければ見た目が汚らしくなってきます。
半練りタイプ
固形タイプに研磨剤が加えられたタイプです。固形タイプよりも塗布・拭き取りが容易になり、作業性が良くなっています。
また、研磨剤が含まれていることでボディの細かく浅い傷を消すような効果が期待できます。
※研磨剤によって濃色車や黒色車は傷が発生してしまう可能性があります。
スプレータイプ
半練りタイプがスプレーによって噴霧で塗布できるようになったタイプです。
スプレーによって一度に広範囲に塗布できるため、伸ばす作業がさらに楽になっています。
効果持続力
重要な効果の持続力ですが、固形なタイプなら2カ月ほど、半練り・スプレータイプなら1カ月ほど効果が続きます。

もちろん保管状況や路面・運転中の天候によっても変わってきます。
ただし、上記でもあるように固形タイプは防汚性が低いため、2カ月も効果が続くからと言って洗車をせずにいるとかえって汚らしくなってしまいますので、注意が必要です。
また、ワックスをかけていても水洗いによる洗車は可能なので、効果をより継続させるためにもこまめに洗車を行いましょう。
ワックスとガラスコーティングの性能の違い
ワックスもガラスコーティングも同じ車のボディを保護するものですが、もちろんそれぞれに違いがあります。
艶感について
どちらも施工後はとても美しい艶が出て、車両の見た目を華やかなものにしてくれます。
(ワックスでは上記の通り固形タイプが一番艶が出ます。)
ですが、ガラスコーティングと比較するとワックスによって出た艶の持続期間はやはり短く、車を通常使用していれば1週間~2週間ほどでだんだんと無くなっていきます。

とはいえ、ガラスコーティングも車が汚れれば艶は少なくなっていくので、どちらも洗車によって艶を戻すのは同じです。
また、ガラスコーティングは洗車を行えば数年は艶が戻る傾向がありますが、ワックスはその保護膜自体が劣化していくのが比較的早いので、艶感を戻すには洗車+再施工が有効になります。
外部からのダメージに対する保護力
ガラスコーティングはその強力な保護膜によって跳ねた硬めの泥や擦り傷などの軽微なダメージも受け止め、ボディを保護してくれます。
一方ワックスは汚れに対する保護力は有効(保護膜自体は汚れていく)ですが、ダメージへの耐性は低めです。
なので、ダメージからの保護という観点で見るならばガラスコーティングに軍配が上がるかと思います。
費用・施工の難易度
これはどちらもワックスに軍配が上がります。
ワックスの値段は高くとも¥3,000程度で手に入りますが、ガラスコーティングはプロに依頼すれば数万~数十万ほどかかってしまいます。
施工の難易度についても、ガラスコーティングは洗車に始まって鉄粉除去、ボディのならし(研磨)、塗布→乾燥、重ね塗り→乾燥といった工程の多さとそれぞれに対するある程度の技術が必要になります。
ワックスでは基本的に洗車後の乾いたボディへ塗布→余剰分を拭き取りで作業が完了しますので、圧倒的にワックスの方がお手軽に施工できます。

ワックスもよりキレイを求めるなら鉄粉除去等を行った方が良いですね。
それぞれに適している環境
ガラスコーティングと比較したとき、以下のような環境であればワックスの方が適していると考えられます。
強い艶感を定期的に出したい場合
ガラスコーティングも施工後、定期的な洗車によって輝きを取り戻すことはできますが、やはりその艶は施工直後が一番強いです。
ワックス(特に固形タイプ)はガラスコーティングよりも高スパンで施工する必要があるので、割と頻繁に強い艶を戻したい場合はワックスの方が適しています。
また、艶感以外にも汚れの落ちやすさを復活させたいときに再施工することも有効です。ワックスも車のボディの保護コーティングの一種として考えますので、その目安等については以下の記事も参考にしてみて下さい。
低コストで維持したい場合
やはり費用面はワックスが有利ですね。
仮に¥3,000程度のワックスを購入したとして、ワックスは半年~1年程度は持つ場合が多いので、年間¥6,000ほどの出費となります。
一方、3年ノーメンテを謳っているようなガラスコーティングをプロへお願いすれば、一回あたり安くとも5万円ほどかかる場合が多いので、年間では¥16,000ほどかかることになります。

この5万円は小さい車体の参考価格なので、普通乗用車であればもっとかかりますね...。
ただし、DIYで施工するガラスコーティングのピカピカレインであれば3年間ノーメンテで価格は1万円程度なので、コスパ良く本物のガラスコーティングを施工したい人へおすすめです。
月2回は洗車をする場合
ガラスコーティングもワックスも定期的な洗車が必要なのは変わりません。
そして2週間に1回は洗車をするという場合であれば、その都度ワックスをかけるならそのキレイさで言えば月1回しか洗車をしないガラスコーティング施工車よりも上かと思います。
なので、そのくらいのスパンで洗車できるのであればワックスの方が適していると言えます。

結局洗わなければどんな良いコーティングをかけていても汚くなっていきます。
まとめ
ワックスは定期的な洗車をする人や、車のキレイさを保つためのコストを抑えるには今も昔もうってつけの方法です。
そして艶感を出すのにも秀でていますので、せっかく洗車をしたからその都度艶も出したいという人へは特におすすめです。
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