現在自分で施工を行うコーティング剤は、車両の形状や塗装の種類等によって各メーカーから様々な種類が展開されています。
その中で、スプレーでコーティング剤を噴霧し、それを拭き上げることによって施工を行うタイプはその簡単さから特に人気があります。
ですが、いざ使ってみるとあまりコーティング効果を感じれなかったりする人もちらほら...。
ですので今回は、スプレータイプのコーティング剤の上手な施工方法や取り扱う上で意識すべき点について記述していきます。
継続することが重要
使うコーティング剤を変えたいときは?
スプレータイプのコーティング剤の上手な施工方法
スプレータイプは洗車後にボディへ噴霧し、噴き上げるだけの簡単施工なので、誰でも気軽に使用することができます。
ですが、使ってみた人の中にはその効果を感じにくい人もいます。
そういった人は以下の点に注意して施工を行ってみて下さい。
洗車をしっかりと行う
炎天下で作業しない
コーティング剤をかけ過ぎない
商品によって違う使い方を正しく守る
まずこの点は基本ですね。
コーティング剤のボトル部分に記載されている、もしくは本体に付属している施工方法に関する取扱い説明書に従い、そのコーティング剤に合った正しい方法で施工しましょう。
というのも、あまりコーティングを施工したことのない人の中には、正しい手順を守らずに施工してしまう人は少なからずいます。
また、自分でコーティングを施工することの多い人の中には、様々なコーティング剤を使用している中でその施工方法を混合してしまい、実は効果を落としてしまう施工方法を行っている人もいます。

使い方なんて大差ないでしょ。なんて油断することなかれ(笑)
特にスプレータイプのコーティング剤の中には、ドライ施工(洗車後に水分をしっかりとふき取ってから噴霧するもの)と、ウェット施工(ボディにまだ洗車直後の水分が残っている状態で噴霧するもの)とで分かれていることがあります。
この場合、ドライ施工は何となくボディへしっかりとコーティング剤を定着させるためだろうと予測が付きます。
ですがウェット施工は、拭き上げと、コーティング剤をボディ上で伸ばす作業を同時に行うことで手間を少なくする為だろうと予想してしまい、ドライ施工で作業を進めてしまう人がいます。
ウェット施工の場合は、上記の通り手間を少なくし、コーティング作業に対しての負担軽減に加え、コーティング剤と水分を混ぜることで伸びを良くし、よりムラの少ない仕上がりにするという目的もあります。
なので、逆に言えば水分で割られることを想定してコーティング剤内のシリコン濃度等を設定しているため、ドライ施工では伸びが悪くなり、しっかりと全面へ施工し辛くなる=部分的に汚れが落ちにくい部分ができるというデメリットが出てきますのでご注意を。

正直、ドライ施工の方が面倒ですし、取説通り素直に濡れたまま使って大丈夫です。
洗車をしっかりと行う
もともとコーティングとは、現状の塗装の状態を保護し、なおかつ艶やメンテナンス性の向上のために施工されます。
そのため汚れが付いたままコーティングを行ってしまえば、そのままの状態をキープするように保護膜が形成されてしまいます。

言い換えれば、お金と手間をかけて汚いままをキープしようとしてしまうということですね。笑
一方、汚れが付いたままですとコーティング剤の定着が悪くなるため、施工してもその効果は比較的短時間で無くなってしまいます。
つまり、意味のないことをするということになります...。
なので、コーティングを行う前は必ず洗車を行い、付着したホコリや泥、虫の死骸などをしっかりと落とす必要があります。
また、車が走る路面にはブレーキダストなどによるたくさんの鉄粉が存在しており、その路面を車が走行することで車両のボディには大量の鉄粉が付着します。
この鉄粉をボディに付着させたまま放置すればいずれはサビとなり、見た目を大きく損ねる原因となり得ます。
それだけではなく、鉄粉はコーティング剤の定着を悪くする働きも併せ持ちますので、洗車に加えて、定期的に鉄粉・サビの除去を行いましょう。
鉄粉除去は降雪のない地域であれば最低でも年に一回、降雪地域(=融雪用の塩化カルシウムを路面に散布する地域)ではサビの進行を早めるため、半年に1回は行った方が良いかと思います。

降雪地は塩化カルシウムが散布される次期の前後(11月頃と4月頃など)に鉄粉取りをすると良いですよ。
炎天下で作業しない
炎天下での作業を行うと、体調に異常をきたしやすくなるばかりでなく、洗車時にボディに付着した水分が比較的短時間で乾いてしまいます。
その状態では、水の中に含まれる塩素やカルシウム等のミネラルが塗装面に付着するイオンデポジットが発生しやすくなり、洗車後に塗装面にシミができたような跡が残りやすくなってしまいます。
当然そのままコーティングを行ってしまえばそのシミができた状態をキープしようとしてしまいますので、作業時の外気温は体調面も加味して25度以下の時に行うようにしましょう。

カーポートで日陰になっているところでも、外気温で水分は乾きやすくなっているので注意です。
コーティング剤をかけ過ぎない
これはコーティング作業に慣れてくるとやりがちな点かもしれません。
スプレータイプのコーティング剤はごく少量でもその伸びによって広い範囲へ塗布することができるものが多いです。
逆にたくさん塗布してしまうとコーティング剤の定着率が悪くなるばかりか、重層にし過ぎることによるコーティング剤の剥がれの原因にもなり得ますので、取説の記載されている使用量目安を守って施工しましょう。

コーティング剤をたくさん使えばより艶々になるわけでもないですし、無駄使いによってコスパも低下してしまいます...。
継続することが重要
スプレーによる簡易コーティングについては以下の理由により、まず第一に「継続すること」が重要になります。
コーティング効果の維持期間が短い
スプレーにより施工する簡易コーティングでは、ガラス系と謳っている物でも基本的にはシリコン(合成樹脂)やケイ素化合物が主原料となっていてガラス成分濃度の低いものが多かったり、水溶性であるが故にその効果を維持できる期間が短いです。
ものや施工方法・車両の使い方にもよりますが、一回の施工によってコーティング効果が維持できるのは2週間~3カ月程度と考えておいた方が良いかと思います。
また、毎日車に乗られる人であれば、通常そのくらいの期間走っていればボディへ汚れが付着してきていると思います。
ボディの汚れはコーティング効果を弱まらせる原因にもなりますので、どのみち洗車し、改めて再度コーティングを施工しましょう。
コーティング効果が比較的弱い
上記にもある通り、スプレータイプのコーティング剤は簡易的に施工するためにメーカー側で主原料を工夫していたりするため、本物のガラスコーティングと比較するとやはりその効果は低いです。
ですが、洗車後の施工を継続して行っていくことでその都度また新たな保護膜を形成していくため、施工を重ねることでより強固なコーティングへと変化していきます。

とはいえ、ガラスコーティングよりはどうしても劣ると思いますが...。
なので、コーティング力が低いとはいえ、数カ月に一回の施工ではなく、低いからこそ洗車後のルーティンとして短期間のスパンで継続して施工するようにしましょう。
また、短期間でコーティングを行い続けることによって厄介なボディへの鉄粉の付着率も低くなり、定期で行う鉄粉除去の手間も軽減できるかと思います。
使うコーティング剤を変えたいときは?
スプレータイプのコーティング剤は種類も多く、今使っているものとは別の商品も使ってみたいという人も多いかと思います。基本的には今施工されているコーティングを落とせばまた別のものを使っても問題ない場合が多いですが、その際は以下の点も意識しましょう。
今のコーティングをしっかりと落とす
今まで使っていたコーティング剤から別のものへ変更する際は、今までのコーティングをしっかりと落とした方が、次のコーティング剤の定着が良いです。
スプレータイプの簡易コーティングを落とす際は、コンパウンドを使用すれば簡単に落とすことができます。
ただし、粒子の粗いコンパウンドで簡易コーティングを落とすと、コーティングはおろか塗装面まで削ってしまう可能性があります。
なので、簡易コーティングを落とす際は鏡面磨きタイプのコンパウンドで軽くこするか、傷消し剤や洗車用の水アカ落としを使うと程よくコーティングを落とすことができます。
とはいえ、シリコン系等の簡易コーティングを落とす場合、そもそもそれほど強固なコーティングでもないため、弱アルカリ性の洗剤を使用するだけでも落とすことができるかと思います。

研磨材を使うときはコーティングと塗装面の境目を見極めなければならないため、かなり難易度が高いと思います...。
大きな違いを得たいなら本物のガラスコーティングを
スプレータイプの様々なコーティングを各メーカーが展開していますが、ことコーティング力に関しては正直そこまで大きな差は感じられないと思います。
なので、はっきりとコーティング力の差を感じたいのであれば、やはり本物のガラスコーティングを施工することをお勧めします。
ですが、本物のコーティングをプロへ依頼すれば簡易コーティングの何倍もの費用がかかるため、なかなか踏み出せない人も多いと思います。
であれば、DIYでガラスコーティングを施工できるピカピカレインがおすすめです。
プロへ依頼する場合と比較し、その費用は3分の1以下に収めることができるケースもあり、作業自体は簡単なのでプロへ依頼するほどでもない場合や、とにかく費用を抑えた上で本物のガラスコーティングを体験したい人はぜひチェックしてみて下さい。

プロレベルの効果を求めるなら作業もその分工程も多くなり大変ですので、簡易コーティングの延長と考えてチャレンジしてみると良いとおもいます。
まとめ
スプレータイプの簡易コーティングはその作業性の良さから人気が高いですが、しっかりとその恩恵を受けるためにはそれなりの手間がかかります。
ですが、洗車後のルーティンとして車両のボディを継続して保護していくには有効な方法ですので、どのタイプを使用するにせよ正しい手順で継続して施工していくようにしましょう。
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