車を運転する上で、他社(他車)との接触には十分に注意しなければなりませんし、もし接触してしまった場合は必ず然るべき対応を取らなければなりません。
ですが、日常の運転の中でもし自分が加害者側になってしまったら、気が動転して思いもよらぬ行動をとってしまう人は大勢います。
その中でも非常にたちが悪いのが車両と接触しておきながらその場から逃走する、いわゆる当て逃げです。
残念ながら、比較的治安が良いと言われている日本でも年間に多くの被害者が発生しています。
なので今回は、駐車場内で発生する当て逃げに遭ってしまった場合の対応方法と、泣き寝入りを防ぐための対応策等について記述していきます。
当て逃げ被害を受けて泣き寝入りしないために
もし加害者側になってしまったら?
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当て逃げされたときに取るべき対応
周囲の確認
当て逃げされた場合、それに即座に気づけるのは基本的には大きな傷や凹みが確認できた場合が多いですよね。
車両へそれだけ大きな損傷を与えたのであれば、加害者側もそれ相応のダメージを受けている可能性があります。
そのような場合は言動がおかしかったり、傷を受けてまともな運転や歩行ができなくなってしまっている可能性もあります。

つまり動揺が行動に出ていることが多いということですね。
残念ながらそのような状況は稀で、基本的には加害者はその場を去ってしまっていることがほとんどかとは思います。
ですが、もし車両の周囲におかしな行動をとる人がいれば、まずは何か事情を知っていないか確認し、必要に応じて後々の証拠を得るためにスマホ等で動画の撮影を行っておきましょう。
警察へ通報
実はショッピングモールやスーパーのような駐車場は「不特定の人が自由に通行できる場所」に該当し、道路交通法の適用を受けます。
つまり、それらの場所で起きた事故は警察が介入できる場所であり、むしろ通報が義務となっている場所にあたります。
なので、そのような場所で当て逃げの被害に遭ってしまった場合は警察へ通報し、事情を説明した上で被害届を提出しましょう。
警察へ通報することで、交通事故証明書の発行を行う自動車安全運転センターへ交通事故資料が届き、交通事故証明書の交付を受けることができます。

証明書は下記で出てくる自動車保険の補償を受けるために必要になります。
また、被害届を提出することで場合によっては警察が犯人捜索に動いてくれる可能性もありますし、もし加害者が自首した場合もすぐに被害者として名乗り出ることができます。
駐車場の管理者へ連絡
駐車場等の多くの人が行き来する場所は監視カメラの設置を行っている場所が多いです。
もちろん駐車場の管理者が加害者に代わって責任を取ってくれるなんてことはまずあり得ませんが、管理者によっては防犯カメラの確認を行ってくれる可能性はあります。

管理者にはその義務はないので、必ず確認してくれるという訳ではありません。
警察に捜査を行ってもらうためには証拠となるものが必要です。
破損物や動画、メモ等の証拠は多ければ多いほど良いので、できる限りのことはやっておいた方が良いです。
なので、怪しいと思う車両があれば車種、車両番号(ナンバー)、車体の色等といった特徴をメモっておきましょう。

昨今のデジタル技術の向上により状況証拠が集めやすくなったので、ひと昔前よりも警察が捜査に動いてくれるケースが多くなっているようです。
自動車保険会社へ連絡
自動車はそのままでは治らない(場合によっては動かせない)ため、修理を行う人がほとんどです。
その場合、車の部品や塗装代はかなりの高額となってしまうケースが多いため、加入している自動車保険の補償を受ける人も多いかと思います。
その場合、上記で出てきた交通事故証明書が必要となるのです。
ただし、補償を受けられるかどうかは加入している保険のプラン(車両保険の種類)によります。
自動車保険で車両保険を付けていたとしても、当て逃げされた場合に補償されないプランに入っている場合は自費で修理を行うことになります。

その代わり支払う保険料が安くなるメリットがありますね。
ただし、当て逃げによって修理費の補償を受けることができたとしても、保険を使ってしまうと翌年のノンフリート等級は3等級ダウンしてしまい、結果的に支払う保険料は多くなってしまうことを忘れずにおきましょう。

全く非がないのに自分がお金を払わなければならないのは本当に納得できませんよね...。
当て逃げ被害を受けて泣き寝入りしないために
ドライブレコーダー機能を活用する
ドライブレコーダーの映像は上記にもある通り、被害届を出し警察に捜査を行ってもらう上で非常に重要な証拠になり得ます。
ただし多くのドライブレコーダーはエンジンのON・OFFに連動(車自体のバッテリーと連動)し起動と停止を行うため、その場合は停車して車から離れた際に起こる被害を撮影できません。
なので、当て逃げへの対策(証拠用)とするならば、ドライブレコーダー用のバッテリーを導入しましょう。

車自体のバッテリーと連動するものだと、バッテリー上がりやドラレコのバッテリーあがり防止機能によって肝心な部分が撮影できない可能性があります。
また、ドラレコ自体も停車時常時撮影型ではなく、衝突を感知した瞬間から撮影を始める「Gセンサー録画型」や、車両の周囲で動くものに反応し撮影を始める「モーションセンサー型」等、バッテリー消費を抑える対策の取られたものもありますので、自身で必要だと思う機能を選定しましょう。
監視カメラに近い位置に駐車する
用事のあるお店の出入り口に近い位置は監視カメラの目が届きやすかったり、人目にも付きやすいので、もし被害を受けたとしてもその証拠集めがしやすいです。
反対に、入口付近から離れたところは空きが多かったりするので駐車がしやすいこともありますが、逆に運転に自身がない人=車両感覚が身についていない人が近くに駐車することもあり得ますので、対策としては出入り口に近い方が無難です。
また、人通りの具合や注意の商業施設(監視カメラがありそうか)などを確認した上で駐車場を選べればその被害を避けることができる場合もあります。
駐車場を事前予約できる「特P」なら、駐車場自体や周囲について確認した上で駐車場を利用できるのでおすすめです。下記の記事でまとめています。

旅行なんかで土地勘のない遠方へ行く際にも便利です。
人気の少ないタイミングで車両を離れない
車をぶつけてしまった際の心境として、多くの人に見られているならば逃げようという考えが浮かびにくくなります。
逆に人に見られていないのなら「もしかしてバレないかも。」という邪心が出てきやすくもなりますので、なるべく周囲に人がいる時間帯・タイミングで用事のある場所へ向かう方が良いです。

そもそもバレる・バレないの話じゃないんですがね...。
車両状態の確認をクセ付ける
傷を発見したとしても、実際に被害を受けたときから少し時間が経ってしまうといつ付いた傷か分からないため、警察も動きようがない可能性があります。
特に助手席側のボディは車を停める場所や向きによっては目にとまりにくいこともありますので、車両に乗り込む際は必ず車体に変化はないか確認するようクセ付けましょう。

運転前の車両状態の確認は義務ですしね。
もし加害者側になってしまったら?
絶対にその場を離れない
人間が取る行動に100%というものはありませんので、運転を誤り自分が加害者となってしまう可能性は十分にあり得ます。
そうなってしまった場合はまず絶対にその場を動いてはいけません。当て逃げした事実が判明し、捕まった場合は違反点数7点(安全運転義務違反で2点、危険防止措置義務違反で5点)となり一発免停(30日間)となってしまいます。
バレたときのことを考えると、非を認めその場に残った方が絶対に得策ですので、被害者のためにも自分のためにもその場に残り、然るべき処置をとりましょう。
被害状況の確認・警察へ通報
車両を運転する際、どんな小さな被害も警察への通報が義務付けられています。
そのためにまずは被害状況を良く確認し、その内容を警察へ伝えましょう。

場合によっては交通整理等を行わなければならないこともあるので、警察へ事情をしっかりと説明しましょう。
ちなみに報告を怠ってしまった場合は報告義務違反につき3カ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金が科せられてしまいます。
まとめ
ひと昔前までは当て逃げは状況証拠を集めにくかったため泣き寝入りしてしまうケースが多かったですが、カメラ機能の進化やスマートフォンを含めたその普及度の向上といった要因によって情報の収集がしやすくなっています。
もし被害にあってしまう前にしょうがないものと決めつけずできる限り事前の対策(情報を身に付けることを含め)をとっておきましょう。

被害額もそうですが、大切な「時間」を奪わないためにも大事なことですね。
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