車の塗装面に赤い点々がついているのを見かけたことはありませんか?
それ、サビです。(後述しておりますが、正確には酸化した鉄粉です。)
普段ご自身で車を洗車される人は、特によく見る機会も多いと思いますが、そのサビの除去方法を誤ると、大切なお車が残念な状態に陥ってしまうことがあります。

かくいう私も以前、鉄粉の撤去方法を誤ってしまい、車の塗面に大ダメージを与えてしまった一人です…。泣
今回はそんな車のサビ・鉄粉について記述していきます。
サビの原因となる鉄粉の除去方法
鉄粉撤去に失敗してしまったときのリカバリ-方法(私の経験談)
本記事ではアフィリエイト広告を利用しています。
サビの原因と対処方法
車についている赤い点々の正体は「サビ」です。
このサビは新車でも、製造されてから年月が経っているお車でも、メンテナンスを怠れば同様に付いてしまいます。
↑のような点です
では、そもそもこのサビの原因は何なのでしょうか?
サビの原因は鉄粉
通常車が走る路面には、鉄粉が舞っています。
この鉄粉は、電車や新幹線、その他の車がブレーキをかける際に発生させてしまうブレーキダストと呼ばれるブレーキ部品の削りカスであったり、製鉄所等が製品の製造上に発生させてしまうものです。
車で路面を走行する以上、この鉄粉を避けて走るのはほぼ不可能で、ほとんどの車に付着しています。
赤い点々となって車に付着しているように見えるのは、車に付着した鉄粉が、雨や雪の影響を受け、酸化(=サビて)し、赤く変色するからです。
また、この鉄粉は雨・雪等の水分に加え、私の住んでいる新潟のような雪国では路面の凍結防止剤として路面に撒かれる塩化カルシウムにも良く反応するため、冬時期になると特に車の塗面にサビが目立つようになります。
※ちなみに、車のボディも「鋼鈑」で出来ているため、そのままではサビてしまいますが、鋼鈑のサビ予防と保護を目的とした色の付いた塗料を塗り、さらにその塗料の保護や艶を出すための「クリア」と呼ばれる塗料を塗るため、サビないのです。
そして厄介なのが、この鉄粉は放置していても取れず、サビてしまうと徐々に大きくなって塗面を浸食していってしまうということです。
ですので、定期的に鉄粉が付着しているか確認および除去が必要になってきます。

確認方法としては、洗車後にタバコやお菓子等の透明なフィルム越しにボディを触ってみて、ザラザラしていれば鉄粉が付着していると考えられます。
サビがついてしまったらどうすれば良い?
車の塗面に付着したサビは、サビ取り(鉄粉取り)用品を用いて除去するのが好ましいです。

代表的なところでいうと、トラップ粘土や鉄粉取りスプレーですね。
これらを正しく使用することで、安全かつ車へのダメージも最小限にとどめてサビを除去(予防)することが出来ます。
※粘土・スプレーどちらを使用するにせよ、一度通常の洗車を行ってからにしましょう。一度洗車することで、鉄粉以外の汚れ・付着物が取れ、作業性が格段に良くなります。
トラップ粘土
トラップ粘土は、開封直後は少し硬度がある場合がありますので、よく練って柔らかくして、大量の水で流しながら該当する箇所を擦ってサビ(鉄粉)を取り除いていきます。
この時、サビの箇所が多いとつい面倒になって水をかけるのを辞め、ただ擦るという作業に陥ってしまうこと(箇所が多いとそれぐらいしんどいです…)がありますが、お車の塗面に無駄に傷をつけないためにも、必ず水を流しながら作業を行いましょう。
また、開封してから時間が経ち、繰り返し使用していると粘土は少しずつ硬くなっていきます。
それと同時に、粘土は使用のたびに付着物を粘土内に取り込んでしまいますので、ずっと同じ物を使用していると、よりお車を傷つけてしまうリスクが高まります。
少し硬くなってきたものは、安全のために新しい粘土に交換して作業を行いましょう。
鉄粉取りスプレー
鉄粉取りスプレーは、粘土よりさらにお車の塗面へのダメージが少なく、かつ根のいる作業でもないため、手軽かつ有効的に鉄粉やサビを落としたい方へオススメです。
洗車後の車体全体へ鉄粉取りスプレーを噴霧 → 3分程放置 → 洗い流す
というサイクルの繰り返しを行うだけでOKです。
この方法は、スプレーする液剤と鉄粉を化学反応させ、鉄粉を融解させます。

その融解時、液剤が赤く(もしくは紫)に変色するため、初めて鉄粉の除去を行う場合は少しビックリするかもしれません。
※液剤は少し特殊な(硫黄のような)臭いを放つ場合がありますので、水の流せるガレージ内で行う場合は必ず換気を十分に行って作業して下さい。
※液剤は同じ商品名でもお車のカラーや塗装方法によって中身が異なります。(必ずホワイト用・濃淡色用等と記載があります。)
また、サイクルを「繰り返す」というのは、一度ボディーへまんべん無く噴霧したつもりでも、どうしても落ち切れなかった部分が出てきてしまいますので、3回程度は上記のサイクルを行った方が良いかと思います。
車に常日頃から乗っていれば、汚れ同様に鉄粉もまた付着してきてしまいます。
鉄粉取りの作業は毎週のように行う必要はありませんが、最低でも半年に1度は行うようにした方が良いかと思います。
鉄粉(サビ)除去に失敗してしまうケース(私の体験談)
上記のような商品を正しく使用していれば、失敗することはまずありません。
ここでいうところの「失敗」とは、車への使用が適さない物を使ってサビを撤去しようとしたことで、車へ余計なダメージを与えてしまうことを指します。
塗面を傷つけた
車の免許を取りたてだったある冬に、毎年のことながら面倒だなーと思いつつも、車の鉄粉取りを行っていました。

ちなみにこの頃の私はまだ自動車に関わる仕事をしていませんでした。
私も鉄粉取りは頻繁に行う方ではないので、かなり多くの箇所に赤い点々(サビ)が見られます。
もっと楽に効率よく落とせないかなと思案していたところ、家の中にあった 「激○ちくん」がふと目に留まりました。
※ご存じの方も多いと思いますが、汚れ落としを目的としたメラニンスポンジのほとんどは、車などの塗面には絶対に使用してはいけません。(商品パッケージにもきちんと記載されています…。)
…が、試しにと思い少し使用。 おお!落ちる落ちる。
ある程度の力も必要となる粘土による除去作業が面倒になっていた私は調子に乗り、たくさんの箇所を激○ちくんで擦りました。
翌日、激○ちくんで擦った箇所を見てみると、やはり少し艶が消えている箇所がありましたが、あまり目立たなかったため、しばらく放置していました。
→ 上記にある通り、車の塗面の一番外側(上層)のクリア層は艶を形成する役割ももっており、その塗面を傷つけてしまったため艶が消えてマットな質感になってしまったと思われます。
しかし、それから時間が経つにつれ、どんどんとその箇所が目立つように(徐々に黒く)なってきます…。
私はその時、激○ちくんで擦ったことで塗面のクリア層を剥がしてしまったため、塗面を保護する力が弱まり、紫外線によって塗面が(色を形成する部分)日焼けしてしまったと考えておりました。
その時取ったリカバリー方法
そこでそのリカバリー方法を調べてみると、意外にも私と同じ方法で車をキレイにしようと考えていた方が多く、様々な方がその対処方法が見受けられました。

こんなことをやらかすのは私だけではないのだと、なぜか少し安心しました。笑
その対処方法の中に、塗面を小さな粒子で削ることで汚れを落としきれいにするコンパウンドで擦ることで艶が消えた部分が目立たなくなるという意見を見つけました。
私はこの方法を見た時、塗面(クリア部分)が剥がれている箇所をさらに削ることになるので、この方法は適さないのではないかと思いました。
ただ、再塗装をするにしても数十万円という、それこそ中古車が買えるような費用がかかってしまうほど艶が消えてしまっている部分が多かったため、とりあえずコンパウンドで削ってみることにしました。

実際そのような方法でクリア層が剥がれてしまった箇所をキレイに(正確にはボカすイメージ)する場合は少なからずあります。
念のため超微粒子のコンパウンドを購入し、実施。
すると幸いなことに、黒ずんで汚げになっていたところがどんどん元の色に戻って(黒ずんだところが消えて)きました。
そこで分かったのは、日焼けによって変色したのではなく、クリアが剥がれた箇所に汚れが溜まってしまったため、変色したように見えたということです。
私はこの方法で元の色(やはり艶は少し消えている状態)に戻すことができました。
↓その際に使用したコンパウンドです。
コンパウンドをかけた後は、艶復活のために艶出しワックスやコーティング剤を散布した方がより良いと思いますが、私は以下の方法をとりました。
コンパウンドをかけた後、コーティングを施工
コンパウンドをかけ、汚れが落ちたところで、また時間が経てばあの変色したような状態に戻ってしまう。
そう考えた私は塗面保護のために、カーコーティング専門店にて初めて車にコーティングをかけてもらうことにしました。
(それまでは洗車ついでに自身で簡易コーティングを行っていました。)
コーティング施工後は、特に上記の箇所に目立った変化はありません。
ただ、コーティング専門店の担当者へ上記事由を話したところ、やはりコーティングは継続しなければならないとのことでしたので、今後も定期的にお世話になることになります。

100%自分のせいですが。(笑)
まとめ
車を走行させる上で、汚れ同様に鉄粉の付着は避けては通れません。
その除去方法を私のように誤ると、かなり痛手を追ってしまうことになりますので、慎重かつ確実に安全な方法で対応しましょう。
また、艶が消えてしまい、艶を完全にもとに戻したい場合は自己流ではなくプロの板金屋さんにお願いすることをオススメします。
コメント